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定期的な外壁塗装って本当に必要?


外壁塗装は、見た目を良くするために行うと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、見た目のためにではないのです。

①外壁材は一般的に防水機能が無い

外壁材は一般的に防水機能が無く、そのままでは雨水を吸い込んでしまい、どんどん腐食。外壁の主成分はセメントや繊維質でできており、これ自体に防水の性質はないため、塗装によって防水機能を与えているのです。

車の塗装を例に考えてみましょう。車は、鉄板でボディが形成されていますが、鉄は水に弱いです。そのままでは雨水によって錆びてしまうため、塗装が施されています。

外壁塗装も同じように、そもそも塗装をしなければ、すぐに朽ちていってしまいます。

※タイルやレンガといった外壁材は、防水性能があり、塗装を行わなくても耐久性が維持でき、雨漏りの心配もほとんどありません。美観を維持するために、タイル・レンガ専用の塗料もありますが、防水性という観点では塗装は必要ありません。


②家の内部の劣化を防ぐ

屋根や外壁といった外側の部材は、雨水の内部侵入を防いでくれていますが、塗料が劣化し外壁の防水機能が低下したにも関わらず放っておくと、最終的には家の内部まで雨水が侵入することに。雨水の内部侵入(いわゆる雨漏り)が起きてしまった場合、カビの発生、木材の腐食、シロアリ被害に遭ってしまう可能性があります。


③トータルのメンテナンス費用を抑える

外壁塗装は、外壁が壊れる前に行うもので、定期的な塗装は、メンテナンスコストを抑えることにつながります。

もし外壁がひび割れや反りといった劣化により交換が必要で、内部腐食も進んでしまった場合は、下記のような費用が外壁塗装にプラスに。


【外壁塗装をしなかった場合、将来追加でかかる費用の例】

外壁塗装

120万円

+外壁材一部交換

40万円

+内部補修

25万円

合計

185万円〜

外壁塗装のみであれば、120万円の出費だったところ、185万円以上に。

④資産価値を維持

定期的な塗装メンテナンスを行なっている場合、建物を良い状態で維持。資産として価値を維持するためにも、外壁塗装は非常に有効です。





外壁塗装をしないとどうなる?

約8年~が外壁塗装の時期になりますが、塗装をせずに放置するとどうなるのかをイメージしてみましょう。

約5年~|防水機能の低下・色褪せ

約5年経つと、太陽の紫外線により外壁の表面塗装が徐々に劣化、防水機能が低下

約8年~|コケの発生、コーキングの劣化

約8年くらいから、日があまり当たらない北面の外壁などにコケが発生することも。防水性が低下し、外壁材に湿気が多く含まれるため。

また、サイディングなどの目地材に使われているコーキングも、紫外線により劣化し、徐々に痩せてきます。

上記のような症状が出てきた場合には、防水性が低下しているため、再塗装の時期です。ここで放置してしまうとクラック(ひび割れ)の発生に繋がります。外壁のクラックなどが発生する前に塗装を行うことが望ましいです。


約10年~|クラック・反りの発生、コーキングのひび割れ

約10年経つと、外壁にクラック、反りが発生します。外壁材が雨水を吸収し、晴れの日に乾燥することで、膨張収縮を繰り返し、クラック(ひび)が発生。クラックに雨水が吸収されることで、劣化が早まります。

表面から乾燥するため、外壁材が反ってくることもあります。反りは、釘で打ち込むことで戻ることもありますが、衝撃で割れてしまうこともあります。

コーキングも紫外線によりゴムの成分が硬化してくるため、ひび割れが発生するように。

約15年~|0.5mm以上の大きなひび割れ

塗装をせずに15年程度放置すると、0.5mm以上の大きなひび割れが発生するようになります。外壁材が完全に割れてしまっているため、そこから雨水が内部に侵入。

外壁の内側には、防水シートが張ってあるため、すぐに内部腐食が進むわけではありません。ただし、防水シート自体が雨水に晒されることで劣化が早まります。

0.5mm以上のひび割れは、コーキングで埋めて補修し、塗装を施します。ただし、ひび割れが多い場合などは、塗装では不十分なため、外壁材の張り替えなどを検討する必要があります。

約20年~| 雨漏り、コーキングの脱落

0.5mm以上の大きなひび割れも放置し、何も補修を行なっていないと、本格的な雨漏りが起こっている場合が多いです。

ひび割れから雨水が侵入し、内部の防水シートも劣化し、木材まで水が浸透し腐食し始めます。このような状況になると、外壁の張り替えだけで無く、内部下地の交換なども必要となり、修繕コストが嵩みます。

約25年~|シロアリ被害、耐震性の低下

雨漏りを放置し、内部腐食が進んでしまった場合、シロアリ被害に。柱、土台などの構造材が腐食し、耐震性が低下します。

内部腐食やシロアリ被害は、普段生活していて気づくことがないため、発見が遅れ、劣化が著しく進行してしまっている場合も多いです。


外壁塗装が本当に必要なタイミング

外壁塗装は、10年に1回と言われますが、あくまでも目安です。本当に必要なタイミングは、外壁の劣化具合で判断します。


下記症状が出てきた場合、防水性が低下しているため、塗装が必要と判断します。

チョーキング




外壁を手で触ると、粉がつく現象です。塗料の樹脂成分が、紫外線により劣化し、顔料(色をつける粉)が手につきます。

ひび割れ





外壁の防水性が低下し、雨水を吸収し、晴れの日に乾燥を繰り返し、ひび割れが発生します。小さなひび割れを放置し、大きなひび割れ(0.5mm以上)となってしまうと、外壁材の交換が必要になる場合が。

コーキングのひび割れ



コーキングが、紫外線により劣化し、弾性のあったものが硬化し、ひび割れが発生するようになります。

コケ、カビの発生




外壁の防水性が低下し、湿気を多く含むようになり、コケなどが繁殖するように。外壁材の劣化を早めるだけでなく、カビは健康も害してしまいます。

塗装の剥がれ




塗装が劣化し、剥がれてきてしまうと、その部分は防水性が無くなってしまっています。


築年数や前回塗装からの経過年数は、あくまでも目安として考え、実際の劣化状況から塗装のタイミングを判断しましょう。





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